3月14日午後2時7分、伊予灘沖でM6.2の地震が発生しました。ちょうどグダっとしているときに、iPhoneの緊急地震速報がすごい音が鳴り響いた瞬間にかなり長く揺れました。私が住んでいるところは震度4だったらしいのですが、これまで40年間で初めて体験した震度4でした。
地震が発生して数分後に、山口県周南市の出光工場で爆発・火災が起きているというツイートが出まわりました。結局これは火災ではなかった。この件について、思ったことを書いてみます。
火災が起きた!というツイート
出光やばいんやけど、、、めっちゃ火出てる pic.twitter.com/t5XSMsRqve
— やす (@_yasuuun) 2014, 3月 13
震度5弱!?病院内4階でしたが、異様な揺れ、緊急地震速報を感知しました!
そして出光製油所付近から広大な炎が見えます…何なんでしょうか… pic.twitter.com/wrEsROacEa
— 黒宵*ネコミミ厨@骨折入院← (@guaitsr) 2014, 3月 13
出光で検索したらヤバイ pic.twitter.com/WkE1XzW41U
— あんぽんたん。 (@anpontan_s3) 2014, 3月 13
火災じゃなかった。じゃあデマ?
この火災にみえる炎は「フレアスタック」というものらしい。余剰なガスを意図的に流すものらしく、今回の地震の影響がそれをやったのかは定かではない。しかし撮影したタイミングが偶然地震のときと一致してしまった。
このツイートが流れたとき、Twitterを監視してたんだけど、同じような複数の写真があがっていた。「これは火災かも?」と思って、私もリツイートをした。しかし結果的には火災ではなかった。
この写真はウソではない。しかし、地震による火災というのは間違いだった。これはデマではないが、デマのように取られても仕方ない。でも私は、これを投稿した人には責任ないし、これをリツイートをした人も責任はないと思ってる。全部がウソではないから。
ちなみにこれらの写真は拡散祭りになって、「出光」「爆発」「火災」というキーワードがばずっていた。
問題はその後の対応
午前2時50分、ばずり。 pic.twitter.com/qPCY3JKJmB
— Shinichi KOSAKI (@bluesman7777) 2014, 3月 13
これは地震発生から40分たったころのbuzztter。「フレアスタック」「出光」「山口の」がバズっていたことがわかる。
この「フレアスタック」をいち早く報道したのが、日テレ系の山口放送。地震発生から約30分後に、繰り返しテレビでアナウンスをしていた。NHKも繰り返しアナウンスしていたけれど、これは当然Twitterで話題になってたからだよね。
しかしこの30分の間、これからの写真は拡散を続け、「山口県周南市の石油工場で地震による大火災発生!」という速報が流れてもおかしくなかった。
緊急災害時のTwitterの威力はハンパない。他のソーシャルメディアの比較じゃない。それは東日本大震災のときに実証済なんだけどね。しかし間違った情報が拡散されるのも、ものすごく早い。
だからこそこういう災害時には公式なところの正しいツイートが必要になってくる。今回の場合は火災なので、それを一番わかっているのは周南市の消防本部なわけだ。周南市の公式Twitterが何をツイートしてるかというと。
3月5日の広報のお知らせツイート以降、何もツイートがない。全国的に話題になってることに対して、なぜツイートがないんだろうか。
地震の多い県などでは、緊急時のTwitterに関して対策がしっかりとってあるはず。それはもう当たり前かと思っていたら、自分が住んでる県ではこれが現状だということがよくわかった。
2013年夏・集中豪雨の時の萩市の対応
今回の件で、2013年夏に山口島根集中豪雨を思い出した。そして萩市のTwitterの対応が頭によぎりました。ので、そのときのことを書いときます。
→ 萩市防災安全課公式ツイッター (hagi_bousai)
2013年7月28日の大雨のとき、山口県内ではどこも大雨のツイートが多かった記憶があります。萩市の方が被害が大きかったことは、何時間かあとになってわかったこと。
萩市須佐、猛烈に降ったんだ。
— Shinichi KOSAKI (@bluesman7777) 2013, 7月 28
その時に、萩市で大雨による被害が起きているツイートや写真がそこほど投稿されていなかったという印象。しかしその大雨から1か月後の8月25日早朝、また大雨が山口県を襲った。
萩市防災安全課の公式アカウント @hagi_bousai この時間なのにちゃんと情報をツイートしてる。うちの市はいいのか? #大雨
— Shinichi KOSAKI (@bluesman7777) 2013, 8月 24
8月のこのとき、萩市の防災Twitterは全く違った。気象庁が発表する情報をいち早く流していたし、住民にも対応をしていた。朝4時すぎにも関わらず。
Twitterを利用する際、通常はフォロワーを増やさないと意味がない。特に公的なアカウントのケースは。しかし緊急時の場合は、フォロワーが少ないことは関係ない。ユーザーが情報を求めているので、正しい情報は必ず誰かがリツイートする。だからこそ、公式なTwitterアカウントが必要になってくるわけです。
もし萩市で今回の間違った情報が流れていたらどうしていただろうか。おそらく30分もかからず、数分で対応していたはず。今回の周南市、そして山口県も、このことをしっかり頭に入れて欲しい。
便乗デマを流すやつ大杉
これは火災ツイートがばずっていたときに、流れてきた写真。後からみればおかしな写真だけれど、緊急時にこれを見るとかなりびびってしまう。これはまだいい方の写真で、この他色んな便乗写真が流れてきたね。
なんでこういうものを流すかというと、大量をリツイートを稼ぎたいから。火災写真ツイートも莫大なリツイートになっていたけど、便乗のやつもかなり集めていた。これを流すやつらを非難したところで何の意味もない。正しい情報であれ、間違った情報であれ、自分で判断して正しい判断をしないといけんですな。