[ #shogi ] 全5局終局まで17時間!「将棋界の一番長い日」のいろいろ

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3月7日(金)に将棋界のA級順位戦最終局が静岡の浮月楼で行われました。全5局が同時に行われ、すべて終局するのが深夜になることから「将棋界の一番長い日」と呼ばれています。毎年、東京の将棋会館で行われていたのですが、今年は静岡の旅館で行われ、一大イベントとなったようです。

さてこの日、すべての業務を停止し(いや、完全にお休みし)朝9時の対局開始からすべてが終わった翌日深夜2時まで、17時間お付き合いしました。棋譜中継5画面、ニコ生配信、Twitterのタイムラインなどを凝視し、終わったときには疲労困憊でございました。

将棋界が盛り上がったこの日の様子を、個人的にまとめておきます。

最初に終局した行方ー屋敷戦、屋敷九段の降級が決定

朝9時に5局すべてが対局開始。名人挑戦はすでに羽生三冠が決まっていて、降級の一人は谷川九段に決まっていた。残りの降級が誰かが焦点だったのだが、屋敷九段が負ければ降級が決まる行方ー屋敷戦が一番の注目だった。

午後9時、屋敷九段が投了して5局の中で一番早く終わった。電王戦出場を控え、ここは絶対に残留するだろうと思っていたけど。それ以上に行方八段が強かった。結果的には6勝3敗で、羽生三冠に続いて2位だったわけだし。

降級が決まっている谷川会長、最終局に気迫の勝利

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すでに降級が決まっていた谷川九段、この対局は消化試合のようなものだったはずだが、最終局の深浦ー谷川戦で見事に勝利。32年守り続けたA級の意地を感じた凄い対局でしたな。来期も順位戦を戦うと表明されていて、きっとまた戻ってこられるだろうと思わせる1局でした。

三浦ー久保戦、順位戦史上最長271手の死闘

そして最も終局が遅かったのが、三浦ー久保戦。終局が日付が変わって午前2時。午前0時ぐらいから双方1分将棋が続いた。1分将棋なので、対局者・記録係ともにトイレにもいけないという、ものすごい対局だった。 お互いに降級はかかっていたけれど、屋敷降級の知らせはお互い知らず、この対局だけに勝つことを考えて戦っていた。勝利に対するプロの執念、本当に感動したね。

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勝った三浦九段、午前2時の終局後の感想戦を終えて、控室で他の対局の棋譜を並べていたらしい。17時間戦ったあとに、さらに勉強するんですよ。将棋のプロ棋士って並の人間ではなれませんな。

ちなみに三浦ー久保戦の271手は順位戦史上最長手数の対局だったようです。

ニコ生、累計22万ビュー、総コメント19万

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この日、ニコニコ生放送でも午前9時から最後まで完全生中継された。昨年のニコ生の中継の様子は下記の記事から。

→ 「将棋界の1番長い日」をニコ生はどう伝えたのか A級順位戦ネット配信の楽しみ方 – ねとらぼ

昨年が34万ビューだったようなので、今年はかなり減っている。これは、将棋の生中継が一般化してきて、もの珍しさがなくなった影響だと思われる。それとCSでも完全生中継され、森内名人や美人な女流棋士がこぞってそちらに出演したのも大きい。

なおこの日の様子はNHKでダイジェスト放送されるようです。

対局が行われた会場の催しも大盛況

これまでA級順位戦最終局は東京の将棋会館で行われてきたが、今年は静岡の浮月楼という会場で行われた。前夜祭や大盤解説は大盛況だったよう。

→ 静岡)7日から「将棋界の一番長い日」 催しどれも盛況:朝日新聞デジタル

どれもタイトル戦並のカードで、それが5局もあるんだから、そりゃ盛り上がりますよね。この「将棋界の一番長い日」を将棋の名物企画にして、全国から会場受け入れの募集をしてもいいと思う。会場を受け入れる地域にもかなりの経済効果がありそうだし。

ちなみに、前日予想をした結果を検証

「将棋界の一番長い日」の前日に、この5局を予想していたが。

行方ー屋敷戦だけは外したけど、他の4局は見事に当たってる。私も残留を決めた気分です。

参考記事

→ [ロックショウギ] プロ棋戦を応援する将棋キュレーション